「あにみた!」ができるまで
6月5日(火)にAMNは新サービス「あにみた!」をリリースしました。あにみたは、アニメの各話単位でソーシャルチェックインできるサービスです。
「なぜソーシャルマーケティングのAMNが?」みたいな反応が結構ありますが、今回のあにみたはエンジニア主導で企画・開発されたサービスでして、私も含めアニオタ率の高いAMNエンジニアとしては至極当然の流れだったりします。
アニメの各話単位でチェックインできるサービスが欲しかった
そもそもの発端は、昨年の11月1日に開催された、AMN新サービスのアイディア出し社内ブレストミーティング、通称「AMN Developer Day (ADD)」でした。そこでAMNエンジニア全員で20以上のサービスアイディアを出し合った訳ですが、その中の一つに私が提案した「アニメの各話ごとにチェックインできるサービス」というものがありました。
これは自分の経験として、TwitterやFacebookでTVアニメの感想をつぶやいた時に思いもよらない反応があったことが何回かあって、この機能に特化して自分のポストをアーカイブしつつ、ソーシャルメディアに流せるサービスがもしあれば、自分はハードに使うだろうなぁと考えたのがそもそものきっかけでした。
AMNとしてバズらせるサービスを作りたい
新サービスの話はその後しばらくは水面下に潜っていたのですが、AMN CTOの福田さんが作った昨年末の「私の漢字2011」がうまく話題になったこともあって、エンジニア主導でインパクトのあるサービスを立ちあげようという話になりました。開発リソースとしてその時点で最も融通がきいた石山さんがメイン開発者となることが決まって、本人に一番作りたいサービスを決めてもらったところ「アニメチェックイン」をやりたいということで、「あにみた!」の開発が本格的にスタートしたのでした。
開発者の頑張り
石山さんはここ数ヶ月「あにみた!」の開発をほとんど一人で行なってきました。私達周囲のエンジニアは、コンセプトや仕様を決める議論には深く参加してきましたが、曲がりなりにもサービスとしてリリースできるところまで来たのは、ひとえに石山さんの頑張りによるものです。AMNのプレスリリースにも石山さんのコメントが載っていますが、自らが使って楽しいサービスをゼロから作るという経験は、モチベーションの維持に大変重要だったようです。
デザインワークはピチカートデザイン
「あにみた!」のデザインワークは白坂翔さん率いるピチカートデザインさんにお願いしています。そこはかとなく猫テイストなデザインコンセプトは、可愛くも有りほのぼのでも有り、皆大変気に入っています。どうもありがとうございます。
「あにみた!」のインフラ構成について
調べた人には簡単に分かることですが、「あにみた!」は全面的にアマゾンウェブサービスのEC2上で動いています。正にクラウドさまさまと言ったところです。
現状のインフラ構成は
- m1.large の Webフロントエンド
- m1.large 3台の MongoDB バックエンド
となっています。このうち3台の MongoDB サーバは AMN の広告配信サービスと共有しています。サービスイン前に負荷テストを行ったところMongoDB の負荷は本当に微々たるものだったので、相乗り可能と判断して共有することにしました。ソフトウェア構成要素としては
となっています。
負荷が問題となるとしたら、現状ではまず最初にネックになるのが Web フロントエンドだと考えられます。その部分はセオリー通りスケールアウトできるように作っていますので、滅茶苦茶ブレイクしない限りは、今のところは負荷問題は気にしなくて良いと思っています。
「あにみた!」の今後について
「あにみた!」をリリースして半日ほど経ちましたが、どうやらこちらの想定以上に多くの人に使っていただけているようです。ただこちらの想定外の使用方法のニーズが多くあることも、様々な反応を追いかけていて分かって来ました。ベータリリースということで、予定している機能で実装されていないものもまだまだたくさんありますし、ユーザの方々からの要望もたくさんいただいています。
より多くの人に満足いただけるように、今後もどんどんサービスを発展させて行きたいとエンジニア一同考えていますので、どうか期待しつつお待ち下さいませ。
7インチAndroidタブレットは案外イケルかも (A01SHブロガーイベントレポート)
8月25日(木)にイーモバイルさんで開催された「GALAPAGOS(A01SH)タッチ&トライ ブロガーミーティング」に参加してきました。
AndroidタブレットとしてはASUS Transformer TF101をすでに所有している私ですが、国内メーカー製のAndroid 3.2 タブレットを触り倒せる機会ということで、イベント情報を聞いたときに思わず参加申し込みしていました。イベントに参加して実際に触ってみて感じた印象は「7インチタブレットは案外アリだなぁ」でした。(すいません、同じくらいの大きさの Galaxy Tab はあまり触っていなくて、しかもあちらは Android 2.x 系なので、どうしても大きい携帯電話に思えてしまうのですw )
7インチという大きさ
手で持ってみるとこの大きさ。ノート並みの板というより、大きめの手帳といった印象です。背面もいい感じにアールがついているので、より小さい印象に感じます。
10インチのTF101と比較すると、同じAndroidタブレットという区分で判断してはいけないのではという感じさえしてきます。GALAPAGOSが元々電子ブックリーダーのブランドなので、電子書籍を読むために手軽に持ち歩くというのがコンセプトの一つなんでしょうね。
Androidをすでに触っている人ならモバイルGoogleマップのカーナビ機能がかなり実用になる事はすでにご存知だと思いますが、車のキャビネットに置くのに携帯電話では小さすぎるし、10インチタブレットでは逆に大きすぎるんですね。その点7インチという大きさはドンピシャだと思うんですが、質問の時間で「車載用のアダプターを出す予定はないか?」と聞いても「ない」とにべもない返答でした。
スペックなどなど
いつも通り MultiTouch Tester や Android System Info を入れて判明したことなどを列挙します。
このサイズならではのアプリがきっとある
イベント中は限られた時間ということでかなり必死になって A01SH を触ってましたが、7インチサイズタブレットでも Android 3.X の操作系は自然でした。上に述べた電子書籍やカーナビの他にも、このサイズならではの使い道があるような気がします。そもそもタブレットに最適化されたAndroidアプリがまだまだ少ないので、実際に日常で使ってみると不満に思うこともまま見つかるかも知れません。
NVIDIAさんが力を入れているゲームにしても、タッチパネルでのコントロールだけではなくUSB経由でコントローラを接続して遊びたいというニーズもあるように思いますし、7インチサイズならばゲームコントローラー内蔵ジャケットなども考えられそうです。
実際に端末を触る時間がたっぷり用意されていて、満足度の高いイベントでした。どうもありがとうございました。
おみやげ
あと参加者へのおみやげとして、以下のものを頂きました。
イーモバイル 500円クオカード
NVIDIAロゴ入りステンレス製タンブラー
GALAPAGOSロゴ入りボールペン
はてダが Fans:Fans のブログパーツに対応したというので試しに張ってみるw
*1:ventanaは NVIDIA が出している Tegra2 の開発用ボードだと分かった
「IBM100周年で考えるテクノロジーの未来 ブロガーミーティング」に参加しました
8月3日(水) 19:30 からザ・プリンス パークタワー東京で開催された「IBM100周年で考えるテクノロジーの未来 ブロガーミーティング」というちょっと長いタイトルのイベントに参加してきました。
1911年に、その前身となるC-T-R社が設立されてから今年でIBMは100周年となります。それ自体はどこかで聞いたことがあったのですが、記念ウェブサイトを作って様々な情報を発信していることは知りませんでした。今回のイベントもおそらくその100周年記念の一環で、日本IBMさんのシステム製品部門としては初めて開くブロガーイベントだそうです。
IBMのシステム製品部門は、System/360 いわゆるメインフレームを源流に持つシステムを扱っています。日本IBMから講師として登壇されたのは、システム製品事業 理事の 星野 裕さん。
IBMの100年の軌跡や、なかなか一般には馴染みのないメインフレームという製品についての解説をされました。
そこで初めて知ったのですが、かつてのメインフレームではOSカーネルやライブラリ、ミドルウェアのソースコードが製品に付属していたそうです。そこでのプログラミング言語は、PL/S という PL/I をベースにした非公開の言語かアセンブラで、コンパイラなどの処理系も付属していたのでユーザは自分の目的に従ってシステムを自由に改変して使用できたそうです。サポートの困難さからある時点からIBMはソースコードの添付を止め、そのために一時的に売上が減少したとのことです。
その後1990年代のダウンサイジングブームでIBMのメインフレーム事業は大打撃を受け、存続の危機まで行きましたが、ルイス・ガースナー氏が外部より社長として招聘されてから、ハードウェアビジネスからソフトウェアとサービスに主軸を移す大改革を行いました。この時にできるだけ全てをオープンにしていく方針に変更し、後にLinuxを始めとする様々なOSSへの貢献と繋がって行きます。
引き続いて元 IBM 技術理事で現 OB の中島 丈夫氏のお話。
2011年2月に人間のクイズ王を打ち破ったコンピュータ IBM Watson や、来年完成予定のスーパーコンピュータ Blue Water の話など、IBM の底力とも言える技術開発の裏話が披露されました。
イベントタイトルにあるような「テクノロジーの未来」を感じさせる話題は正直あまり多くありませんでしたが、興味深い技術の話を聞けるだけでもなかなか面白い時間でした。
おみやげには、IBM ロゴ入り牛革付箋ケースを頂きました。茶色と黒がありましたが、圧倒的に茶色が人気のようでした。
あ、あと今日は IBM のイベントだということで、3年くらい前に買ったユニクロの企業コラボTシャツを着ていったわけです。
すると会場にいたIBM社員の方から「それ XL サイズだけロゴが少し違うんです」との重要情報をリークされ、なぬーそれは知らなかったと Twitter に情報を放流したところ、jus 幹事仲間の @shin_okamatsu さんから別デザインの Tシャツを持っているとの発言が寄せられました。その画像が以下。
岡松さんのは M サイズだそうですが、ロゴが違うやつとはこれの事なのでしょうか?
そして帰宅して前述の100周年特設サイトを見ているうちに、以下の記念Tシャツを思わず購入してしまったのでした(笑)。我ながらTシャツ好きだなオレ。
HTC EVO WiMAX購入者座談会に参加しました
先週の5/31(火)に開催された「HTC EVO WiMAX 購入者座談会」に参加してきました。
とはいえ自分はまだ「EVO WiMAX購入者」ではありません。枠が余ってるけど良かったら参加しない? とAMN 社内でお誘いを受けて、HTC は数ある Android メーカーの中でも一番好きですし EVO WiMAX にはかなり興味があったので、ありがたく参加させて頂きました。
HTC製アンドロイド端末のシェアは40%
HTCは世界で最初のAndroid携帯 HTC Dream を発売した老舗メーカであり、昨年末よりのAndroid携帯市場拡大の中にあっても、シェア40%を誇っているそうです。
自分はHTCの機種としては
の3機種を持っていますが、それらのどれに対してもそれぞれ愛着があって、メインで使わなくなった現在でも手放さずに持っています。
デザインスタジオOne & Coについて
HTCのプロダクトデザインはOne & Co という会社が一手に引き受けています。One & Co は2008年12月に HTC に買収されて子会社となりましたが、HTCの方針によりその後もHTC製品以外のデザインも制作しているそうです。携帯電話とは関係ないデザインも数多く手がけることによって、枠にとらわれないより良いデザインを生み出せるようにとのこと。
最近の One & Co の作品の一例として、マイクロソフトの「Microsoft Arc Mouse」と「Microsoft Arc keyboard」と「Microsoft LifeCam HD-3000」が会場内で回覧されました。
HTC EVO WiMAXの魅力
まだ購入していない自分が考えるHTC EVO WiMAXの魅力は、
です。
HTC製であること、というのは半分は冗談ですけど完全にネタというワケではありません。他のAndroid端末メーカと比べても、HTC製の端末は同一CPUクロックでも確実に体感速度が速いです。Bar Androidに行った際に「0xbench」で調べたことがあるのですが、HTC製の端末はおおむねメモリアクセスが速く、グラフィック性能もそこそこ良いという結果がでています。他社はこのあたりのバランスがあまり良くなくて、HTC製端末の使い勝手の良さはそこから来ているのかなと思っています。HTC Ariaのように最近の標準端末からはCPUクロックで3割遅い機種でも、普通にサクサク動作するのが素晴らしいです。
最近docomoがテザリングを解禁しましたが、テザリングを有効にすると専用のAPNに接続し直されて、何でも自由に使えるという状況ではないようです。
EVO WiMAXならば、対応エリアでは高速なWiMAX接続でテザリングできて、月額5,000円強(割引後)とかなり魅力的です。会場でWiMAXのスピードテストをしてみましたが、上り1.2Mbps/下り1.5Mbpsでした。
HTC EVO WiMAXのデザインについて
最近のHTCの機種では、何故か裏蓋の内側の色使いが美しいです。自分がすでに持っているHTC Ariaの場合は、以下のような黄色 + スケルトンなのですが、蓋をしていると黄色い部分は全く表から見えません。まるで裏地に凝る粋なデザインみたいですね。
今回のEVO WiMAXの場合は、朱に近い赤がテーマカラーになっています。
これも蓋をしているとその殆どが見えないのですけど、唯一レンズカバーの部分の赤が表面に出ています。このレンズカバーの赤部分も単にシールや印刷で行っているわけではなく、アルミに酸化皮膜で赤を表現しているというこだわりようです。なのでちょっと擦ったくらいでは全く色は落ちません。
なお、質疑応答の時間で普段から気になっていたストラップ穴について質問してみました。HTCの端末でもAriaのようにストラップ穴が付いているものがあるかと思えば、EVOシリーズにはついていません。ストラップ穴を付けるかどうかという社内の判断基準は何かあるのでしょうか?という質問をしたところ、
EVOも初期デザインの段階ではストラップ穴があったと思うが、設計が進むに連れていつの間にか無くなっていた。単に設計の部品配置の問題でストラップ穴の場所が無くなったのではないか?
というお答えでした。
HTC EVO WiMAXを購入するかどうか?
さて、イベントではすでにEVO WiMAXを購入している方々の濃いお話もたくさん聞けて、なかなかに満足度が高かったのですが、イベント終了後現在に至るまで EVO WiMAXの購入に踏み切ってはいません。基本的には気に入っている端末なので、どこが引っかかっているのだろうかと自問すると以下の項目が浮かび上がります。
- 少し大きい。画面の大きさを稼ぐために仕方ない部分ではあるのだが、持った感じではもう一回り小さいほうが望ましい。
- NFC内蔵が欲しい。今後やってくるであろうNFC対応サービスブームを考えると、NFC対応端末が出るまで待ちたい。
Androidの技術の進歩の速さ、つまるところAndroid端末の陳腐化する速さを考えると、あまり深く考えずに次々買い換えてしまっても良いのでしょうが、どうせなら購入した端末には愛着を持って使っていきたいので、じっくり考慮してから決める方針を取っています。
新宿で行われている原恵一映画祭で「カラフル」を見てきました
原恵一監督作品「カラフル」は、昨年夏に公開された長編アニメーション映画です。すごいという前評判だったこともあって、前売り券を購入して劇場に観に行く気満々だったのですが、ちょっとその頃がいろいろ忙しかったこともあって、気がついたら劇場公開が終わっていました。使われなかった前売り券はずっと財布の中に入ったままになっていました。
ちょうど前売り券を持っていたので、ポスターと一緒に記念撮影。
今回「カラフル」のDVD・BD発売に合わせて、シネマート新宿で「原恵一映画祭」が3/19から開催されています。またアニプレックス主催で、映画祭での「カラフル」上映に20名のブロガーを招待するという企画がありまして、ダメもとで申し込んでみたところ当選したので、ありがたく鑑賞してきました。
~映画『カラフル』Blu-ray&DVD発売記念!~ 3月19日(土)原 恵一映画祭『カラフル』上映ご招待のお知らせ | 株式会社アニプレックス | Fans:Fans
今回の企画に関しては、東北関東大震災から1週間後という時期もあって、開催の可否に関しては議論もあったと聞きます。必要以上に自粛圧力が高まるなかで、予定通り開催していただいた主催者の方々に感謝いたします。
「カラフル」では絶望が存在しないのに死を選ぶ
さて期待たっぷりに見た「カラフル」ですが、期待しすぎたせいか観終わった直後の感想は正直イマイチでした。死んだ魂の主人公は地上界でのやり直しの機会を与えられ、自殺して危篤状態の真(まこと)という少年の体に転生します。それまでの記憶がない主人公の視点に観客は強制的に置かれますが、真の生前の生活が徐々に明らかになる序盤はさておき、自己中心的で周囲の人間のことを何も考えない振る舞いを説明なくするようになる主人公に、途中から全く感情移入ができませんでした。後半で主人公にも友達ができてちょっとイイヤツになって行くのですが、すでに自分のココロは離れているのでふーん、ああそう、という感じで、そのままラストシーンまで主人公の感情に付き添うことはできませんでした。
作品の言わんとするところは非常に教科書的で、内向的な主人公が様々な気づきを通して、周囲との人間関係で成り立つ自分を理解していくという話です。いわゆるいい話なんですが、いい話を感動的に描くという手法に、スレた自分はどうしても心理的な抵抗感があっていろいろ引っかかってしまいます。
「人間はその内にいろんな色を持っている。カラフルなままで良いんだ。」という意味の台詞が劇中でありますが、それを言う側も言われる側のキャラも、どうも表面的にしかそれを理解しているとしか思えず、上滑り感がありました。
とまぁいろいろ書いてきましたが、作画や演出面の作品の質としては非常に高いです。ただ自分が好きな作品ではなかったというのが残念でした。
この手の作品は、時間を空けてもう一度見ることによって、また受け止め方が変わって来ることが経験的に良くあります。来年くらいにもう一度見てみたいと思います。
シネマート新宿のエレベータに例のインフォグラフィックがありました
@tam_mats2 さんが作られた買い占め禁止のインフォグラフィックが、シネマート新宿のエレベータ脇に貼ってありました。ちょっとほっこりしましたw
「買占めの皆様へ。」をインフォグラフィックにしたポスターを作りました! スーパー、コンビニ 経営者の方々、ご活用いただけたら本望です! URL |印刷用PDFはこちらURL #nokaishime
3D VIERAはAVATARの夢を見るか?
タイトルは釣りです。ということでパナソニック株式会社主催の『パナソニック VIERA「3Dシアター」体験ブロガーイベント』に参加して来ましたよ、と。
ちなみに上記写真は3D VIERAに1個付属する3DグラスTY-EW3D10W(市場予想価格1万円)です。そう考えるとずらっと並んだ景色は壮観ですね。
液晶シャッター部分にうっすら色がついているので、アップで見るとどことなくスキーのゴーグルぽいです。この色はわざとつけている訳ではなく、素材によるもので仕方ないそうです。そもそも120Hzという高速駆動が必要な液晶シャッターの需要は今はほとんどないので、素材も含めて開発の余地がふんだんにあるそうです。3Dテレビの市場が立ち上がれば、3Dグラスの需要も増えて無色な素材になるのかもしれません。
肝心の3Dの品質は、前回のイベントで見た試作品よりもどことなく映像の質感が高いように思えました。解説されたパナソニックの末次圭介さんによれば、左右の映像がもう片方に混入する現象であるクロストークを抑えるのはかなり頑張ったとのこと。
本格的な3Dコンテンツは今年の後半
今回発表された3D VIERAと3D対応Blu-ray DIGAは4月に発売開始されるわけですが、実はその時点では3D対応Blu-rayソフトはどこにも売っていません。DIGAに20分程度のデモディスクを付属させることを考えているそうですが、コンテンツ環境が追いついていないことは確かです。その中でもあえてハードを販売することが、これまで3D技術を強力に進めてきたパナソニックのプライドということなのでしょう。
おそらく2010年のクリスマス商戦にはAVATARが3D対応Blu-rayとしてリリースされて、見事なブースト役を果たすことになるのでしょう。
とりあえずはBS11、J:COM、スカパーで3Dを
3D対応Blu-rayコンテンツが出てくるまでは、以下のコンテンツで楽しむことになります。
ただこれらは「サイドバイサイド」という、TV画面を左右2つに割って左右それぞれの画像を入れる方式なので、横方向の解像度が半分になります。せっかくの良いハードを十分に楽しむことができる3D対応Blu-rayコンテンツを少しでも早くリリースすることが、この手の新技術の立ち上げには重要なんじゃないかと思います。
3D液晶も楽しみ
パナソニックはプラズマディスプレイを唯一生産している国内メーカーですので、3Dも最初はプラズマから出るのも当然でしょう。今回発表された54,50型というサイズは、まずはミドルレンジからという意図だそうで、今後これより大きいサイズと小さいサイズのラインナップを予定しているそうです。
パナソニックでは37インチ以下のディスプレイは液晶を使っています。液晶でも3D対応のものを開発しているのか聞いたところ、当然やっているという回答でした。我が家でテレビ買い換えるとしたらせいぜい37インチになると思われるので、これは楽しみです。
ソニエリXperia タッチ&トライイベント
本日いよいよソニー・エリクソン Xperia (SO-01B)が発表されました。昼間のメディア向け発表会と同じ会場で、19:00からブロガー&開発者向けのタッチ & トライイベントが開催されましたので参加してきました。
動作は快適。Androidそのものにかなり手を入れている
Rachael(レイチェル)というコードネームで知られていたこの端末も、ようやく表舞台に出てきました。触った感触では、Androidシステムそのものの動作も、Mediascape, Timescapeといった独自アプリケーションもキビキビ動作していました。最初に見た動作ムービーではかなりもっさり動いていたので、この短い期間で相当チューニングしたんでしょうね。
先日入手した Nexus Oneとは、同じCPU (Snapdragon 1GHz)でほぼ同じような画面解像度となりますが、作りの方向性はちょっと異なるようです。
上の写真は左がXperia、右がNexus Oneです。ぱっと見て気づくのがXperiaの上部通知バーの細さです。Nexus Oneでは画面解像度が上がっても、通知バーの画面全体の高さに占める割合は従来のHT-03Aとさほど変わっていません。その分より多くのピクセルを使って表示しているわけですね。対するXperiaは、メイン画面を広く取れるように従来と同じピクセル数で通知バーを表示しています。
他にもこの写真のように、システム設定のバックグラウンドに背景画像があったり、ダウンロード中の通知バーのアイコンが微妙に派手だったり、細かいところでいろいろAndroidシステムそのものに手を入れているようです。Android 2.0へのアップデートが色々取り沙汰されていますが、ここまで手を入れていると案外大変なのかもしれません。
/proc/meminfo
Xperiaのカタログに書かれている384MBというメモリの内訳は、システム用メインメモリ256MB + ビデオ用メモリ 128MB と言われています。Nexus Oneは512MBのメモリを積んでいますが、そこには無線ロジック部分用やビデオ用メモリも含まれていて、最終的にアプリケーション用に残されているメモリがどちらが多いかはよく分かっていません。
とりあえず、展示してあるXperiaにUSBをつないで、adb shell cat /proc/meminfo してみました。
$ cat /proc/meminfo MemTotal: 274804 kB MemFree: 9076 kB Buffers: 20 kB Cached: 37728 kB SwapCached: 0 kB Active: 106048 kB Inactive: 126324 kB Active(anon): 88492 kB Inactive(anon): 107976 kB Active(file): 17556 kB Inactive(file): 18348 kB Unevictable: 1144 kB Mlocked: 0 kB SwapTotal: 0 kB SwapFree: 0 kB Dirty: 0 kB Writeback: 0 kB AnonPages: 195796 kB Mapped: 23408 kB Slab: 7888 kB SReclaimable: 1936 kB SUnreclaim: 5952 kB PageTables: 13736 kB NFS_Unstable: 0 kB Bounce: 0 kB WritebackTmp: 0 kB CommitLimit: 137400 kB Committed_AS: 4927044 kB VmallocTotal: 1179648 kB VmallocUsed: 142008 kB VmallocChunk: 926716 kB
ちなみにNexus Oneの場合はこんな感じ。
$ cat /proc/meminfo MemTotal: 217812 kB MemFree: 5624 kB Buffers: 2964 kB Cached: 60972 kB SwapCached: 0 kB Active: 90076 kB Inactive: 89384 kB Active(anon): 64332 kB Inactive(anon): 58452 kB Active(file): 25744 kB Inactive(file): 30932 kB Unevictable: 268 kB Mlocked: 0 kB SwapTotal: 0 kB SwapFree: 0 kB Dirty: 0 kB Writeback: 0 kB AnonPages: 115820 kB Mapped: 64280 kB Slab: 7488 kB SReclaimable: 2052 kB SUnreclaim: 5436 kB PageTables: 9564 kB NFS_Unstable: 0 kB Bounce: 0 kB WritebackTmp: 0 kB CommitLimit: 108904 kB Committed_AS: 4124888 kB VmallocTotal: 688128 kB VmallocUsed: 138540 kB VmallocChunk: 518192 kB
アプリ動作状況が全く違うので単純に比較はできないかと思いますが、これを素直に信じるならLinuxカーネルから見えているメモリはXperiaの方が多いくらいです。
はてながフォトライフでブース出展していた
会場の壁際にAndroid対応アプリのブースが多数出ていたのですが、その中に見た顔がありました。
なかなかレアものの、id:naoya と id:secondlife のサラリーマンコスプレ姿です。
id:secondlife カコイイ。
はてなでは、フォトライフの他にも色々Androidアプリの投入を予定しているそうで、はてブジャンキーの自分としては、公式はてなブックマークアプリには特に期待をしています。
すごいおみやげを貰った
イベントから帰る際におみやげを貰ったんですが、なんとこれがBloetoothヘッドセット HBH-DS205。
Amazonで見たら9,000円弱するものです。ちなみに右側はソニエリロゴ入りのメモ用紙。
SONY ワイヤレスヘッドセット DS205 HBH-DS205
- 出版社/メーカー: ソニー
- 発売日: 2008/04/21
- メディア: エレクトロニクス
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おまけ: Xperia の裏ブタを開けたところ
会場で参加者を見ていて、裏ブタを開けている写真はあまり誰も撮ってないかなと思ったので、とりあえず撮ってみました。ちなみに表から見て左側面に穴が2つ開いていますが、上がスピーカー、下がマイク用の穴だそうです。